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ゾロ ザ ミュージカル 2月10日 日生劇場 [ジャニーズ出演 舞台]

忘れないうちにざっくり感想を。

オープニングからのスパニッシュな雰囲気がもうすでに楽しくなる。
「ジプシーキング」の名曲の数々と響き渡るスパニッシュギターの音色、熱いフラメンコのリズム・・・・色で表すなら、この舞台は間違いなく「赤」だろう。

何度も映画化され、世界で愛される「ゾロ」というヒーローの活躍を、テンポよく楽しませてくれる。


村の総督の息子ディエゴは、親を亡くしたラモンとともに兄弟のように育てられる。
厳しい父に反抗してサンフランシスコからスペインに渡ったディエゴは、ジプシーたちと生活をともにしていた。
そこに突然現れた幼馴染のルイサ。
父の死後、村人を苦しめ独裁者となったラモンを、止めてほしい・・・という。
生まれ故郷に戻ったディエゴが、見たものは、ラモンの圧政により苦しむ村人たち。
「ゾロ」に変装し、ラモンと戦うことを決めたディエゴ。
2人の戦いは、ルイサとの恋の行方は、そして村人はどうなるのか・・・・。


・・・と、「勧善懲悪」型の話であるが、この舞台に引きこまれるのは、単なる「勧善懲悪」の話でないからだろう。


独裁者となったラモンだが、実際は血のつながらない父の愛情を求めるあまりの暴走にも思える。父の夢を追うがあまり、方向性が狂う。
少しの歯車の違いが悲しい悲劇へと向かっていく。

ラモンの嫌な部分を演じる石井一孝さんが実に嫌な感じで演じてくれるのだが、ラモンの生い立ち、父とのやり取り、兄弟愛と、最後の最後まで救われることなく描かれるラモンが実に切ない。

血はつながってはいなくても、「兄」と思い慕うディエゴと剣を交えなくてはならないことは、決闘シーンではあれども哀しさを感じる。


・・・・・ラモンに関しては、そうなのだが、物語全編は、アクション活劇。
ダンス、歌、アクションともに、ゾロの活躍が心地よく、楽しい。

アンサンブルのフラメンコも、さすがスペイン人のフラメンコダンサーが演じているだけあって、素晴らしい。

ジプシー、イネスの存在感も素晴らしい。
私が見た回は、池田さんだったが、島田歌穂さんバージョンも見てみたい。
イネスはとにかくかっこいい。
たぶん、どの男役よりも粋で男らしい。

そして、ラモンの部下ガルシアのユーモアたっぷりな演技も実に楽しませてくれる。
我さんの回を見たが、これまた芋洗坂係長の回も見てみたい。


・・・・と、ここまで感想を書いておいて、坂本くんは??という感じだが、
坂本くんのディエゴ、歌、踊りともに良い。
いつもの何倍もかっこよく見える。
そして、いつもより、完全に動きがスパニッシュな感じである。
最後の客席の煽り方には驚いた(笑)。よく見る坂本くんではなくそこにいたのは「ディエゴ」だった。



カーテンコールでは、踊りたくなります。
拍手をおくる・・・というよりは、自分も一緒に踊る感覚。

フラメンコのリズムの手拍子は難しいが、音があまりでない形でいいから、見よう見まねでカーテンコールでは手拍子にのってみる・・・そうすると、ほんとに、踊りたくなります。


つくられた「やらされている感」たっぷりのスタンディングではなく、みんなで踊るためのスタンディング。そんな一体感で気持ちよく終わる「ゾロ ザ ミュージカル」。
もう一度くらい見に行ってもいいかな、と思う。
 
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